題詠マラソンの自己縛りについて


2003年は各御題に対し十首詠むという自ら縛を課したが見事に失敗。
『蒟蒻』というお題にで挫折、僅か19番目でした。どうしても発表し得る十首が詠めなかった。


ちなみに出典作は


   『食卓で白く乾いた蒟蒻の硬さに重なる自分なのです』


 で、今年の自己縛りはこのブログを継続することなのだけれども、2004年は、では、なんだったかというと、実は掌編小説を100篇書くことだったのです。
題詠マラソンと関係ないじゃん、とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、実は投稿された短歌から発想して書くと言う企画だったのです。
 先ずは昔からお付き合いのある青山みのりさんの始めの第一歩を祝して一篇書き上げ、二篇目で、しんくわ氏の『恋人よ軍艦島に行くのなら。蜜柑の苗を植えてください』にかかったのです。
二篇目にこの歌を選んだのは、私の出した御題を、私の意図を超越して使われた見事さに惚れたのが一点。
それと軍艦島のとなりの高島に(高島は島半分が炭鉱街跡で無人になっていました―17年前―)探索した経験があること。
高島の、ガランとした炭鉱団地に残されたテレビが、傾きかけた日の光に、廃墟となりし部屋ごとに、透かされた光景が忘れられず、いつか何かに書きたいと思い続けていたから。
これには軍艦島の地図を入手し、丹念に話を練り、1週間で七分ほど書いたところで、パァ〜。
娘より長い付き合いの愛機プレサリオがパンクし、バックアップを取らないほど熱中していたのでパァ〜。
あんなにのめり込んだのに細部が思い出せない。書き直しても何かが違う!
で、一気に投げやりモードで案の定の企画倒れに。
 
 だから何が言いたいんだというと、このブログでも、その企画の片鱗だけはキラメかせたいと、要するに一篇ぐらいそういう掌編も書きます。
                         乞う御期待!